自転車か古池か 2006 6 18

 株式市場は、自転車(拡大路線)なのか。
これを、外食チェーンで考えてみましょう。
 ひたすら出店攻勢をかける。
その結果、店舗の数は、拡大の一途をたどる。
しかし、既存店は、赤字。
それでも、出店攻勢を止められない。
こぐのを止めたら倒れてしまう自転車のように、
ひたすら走り続けるしかない。
 株式市場も、毎年、新規公開株という出店攻勢が多数あります。
上場企業が増えるに応じて、投資家の数が増えていけば問題ないが、
はたして、投資家の数が増えているか。
 最近の株式投資ブームで、個人投資家は増えているが、
長期的には、少子高齢化の影響で、投資家の数は減少していくでしょう。
 にもかかわらず、新規公開株という出店攻勢を続けていくと、どうなるか。
既存店(既存銘柄)は、閑古鳥が鳴くようになるでしょう。
 もはや、株式市場は、このような拡張路線は、止めるべきです。
こうした拡張路線は、高度成長時代には、適当だが、今は、どうなのか。
 もちろん、新規公開株というイベントを止めてしまうと、
株式市場の活気が失われますので、そういうイベントは続ける必要があります。
 そこで、株式市場にも、Jリーグ方式を、
もっと積極的かつ拡大的に取り入れるべきです。
株式市場にも、そういう「新陳代謝」が、必要です。
 現在の制度では、いったん上場すると、
不祥事でも起こさない限り、上場廃止になることはないと思います。
 その結果、経営者は、緊張感を失い、
さらに、株式市場にも、株主にも、関心を失い、マンネリ化した経営を行う。
 時々、ホリエモンや村上ファンドのような暴れ馬が出てきて、
よどみきった株式市場をかき混ぜる。
 しかし、これは、根本的な解決になっていないので、
しばらく経つと、株式市場は、古池のように、新陳代謝がなくなってしまう。
 こうした問題を、衆議院の定員数で考えれば、わかりやすいでしょう。
毎年、衆議院議員になりたいという新人が増えているから、
衆議院は、定員数を増やすか。
そんなことは、しないでしょう。
「マンネリ化した議員」や「ろくに仕事をしない議員」が落選し、
新人議員に代わるだけでしょう。

































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